*** 2004年8月16日 鎌倉 ***

機内からの写真 (12日,NH032便)
1.南アルプス 2.富士山1 3.富士山2 4.富士山3

鎌倉円覚寺→東慶寺→源氏山→大仏→稲村ガ崎→江ノ島 (16日)
5.円覚寺総門 6.円覚寺山門 7.居士林
(円覚寺)
8.紫の花
シコンノボタン
(円覚寺中庭)
9.百日紅
(円覚寺中庭)
10.紫の小花
トレニア?
(円覚寺中庭)
11.芙蓉の花
(円覚寺中庭)
12.鉄砲百合1
(またはタカサゴユリ)
13.鉄砲百合2
(またはタカサゴユリ)
14.観音像1 15.観音像2 16.ショウジョウ
&シオカラトンボ
(妙香池)
17.シオカラトンボ
&蜥蜴(妙香池)
18.妙香池 19.開基廟 20.黄梅院山門 21.萩の花1
(黄梅院)
22.萩の花2
(黄梅院)
23.キツネノカミソリ
(黄梅院)
24.ヤブラン
(黄梅院)
25.椛1(黄梅院) 26.椛2(黄梅院) 27.紫式部の花
(黄梅院)
28.ヤブミョウガ
(黄梅院)
29.東慶寺方面
(弁天堂)
30.シモツケ
(東慶寺)
31.ゲンノショウコ
の花(東慶寺)
32.撫子の花
(東慶寺)
33.百日紅
(東慶寺)
34.東慶寺墓所1
35.東慶寺墓所2 36.地蔵1
(東慶寺)
37.地蔵2
(東慶寺)
38.タマアジサイ
(東慶寺)
39.釣鐘堂
(東慶寺)
40.百日紅1
(源氏山)
41.百日紅2
(源氏山)
42.ノウゼンカヅラ
の花
(大仏ハイキング
コース)
43.中間点付近
(大仏ハイキング
コース)
44.終点付近
(大仏ハイキング
コース)
45.江ノ島
&七里ヶ浜
(稲村ガ崎公園)
46.七里ヶ浜1
(稲村ガ崎公園)
47.七里ヶ浜2
(稲村ガ崎公園)
48.片瀬江ノ島駅
(小田急)

 8月16日(月)、久々に鎌倉に出かける。平日のせいか、北鎌倉駅で下車する観光客はまばらで、本日は写真撮影に 熱中出来そうである。
 先ず鎌倉五山の名刹円覚寺を訪れる。総門を潜り抜け豪壮な山門に向う。更に奥に進むと、中庭に可憐な花が咲 いている。この季節は、被写体となる花は少ないと思っていたが、意外と色んな花が咲いているものである。少し でも写真家・岡田憲佳氏(2004年5月30日版参照)に近づくべく、気合を込めて撮影する。
 勅使門から大方丈に入ると、露座の石仏が50体ばかり並んでいる。その中には、仏像を彫り込んだ石板も何枚か 混じっている。特に等身大の石板には、気高い観音像が描かれており、その優美な姿に圧倒される。
 大方丈を出て大通りを奥へと向かう。妙香池の上には多くの蜻蛉が飛び交っている。石の上では、真赤なショウ ジョウトンボとシオカラトンボが羽根を休めており、別の石には、シオカラ蜻蛉とトカゲが仲良く日向ぼっこ をしている。飛び去らないように、息を凝らしてこの光景を撮影する。
 次に、円覚寺の一番奥にある黄梅院に向かう。この寺は14世紀に建立されたが、苔むした庭以外に万葉の歌人が 愛した植物も多く、平安の古寺に似た雰囲気を醸し出している。門前には、変わった形をした白い花が咲いている。 葉は生姜や茗荷に似ているが、別種なのであろう。後日Aさんより、"ヤブミョウガ"との情報を得る。
 円覚寺を出て東慶寺に向かう。この寺は古来より縁切り寺として知られ、明治まであまたの女人を救済したとの ことである。一方、奥まった所には、"善の研究"の西田幾多郎,"古寺巡礼"の和辻哲郎他、多くの著名人の墓があ り、そのことでも有名である。
 西田幾多郎の名前が出たところで、少し脱線して"哲学の道"について推察する。"哲学の道"と言えば、京都東山 の琵琶湖疎水沿いの小道を指し、西田幾多郎が思索に耽った場所として有名であるが、'97年にドイツの古都ハイ デルべルグを訪問した際、山の中腹にある同名の小道が本家本元であると聞かされた。西田幾多郎はドイツ留学の 経験はなく、ドイツ哲学の影響を大いに受けたとは言え、自らがこの名前を京都に移植したとは考えにくい。 一方、和辻哲郎の経歴を見ると、西田幾多郎の招きで京大教授に就任したあと、ハイデルべルグ大学(ヨーロッパ 最古の大学)に留学しており、この際この哲学の道を散策したと考えられる。更に、二人は墓所を同じにする位、 親交が深かったことからも、日本の"哲学の道"を西田幾多郎の散歩道として知らしめたのは、他ならぬ和辻哲郎で はないかと推察する。所で、私自身も同大学に学び、下宿が北白川にあったことから、同宿のI,K氏と共によく "哲学の道"を訪れたが、当時は単に駄弁りながらの散歩でしかなかった。後年、学位論文を纏めるに当たり、自宅 近くの"境川"縁をウォーキングしながら、論理を整理・構築していったことを、昨日のように思い出す。私の拙い 経験からしても、川縁の散策は心身共に有益のように思える。
 寺院での撮影は東慶寺に留め、此処からハイキングに切り替える。これまで、鎌倉では"天園ハイキングコース" のみを歩んでいたが、今回は初めて源氏山及び大仏ハイキングコースに挑戦する。コースのアップダウンは天園と 相違なく、最高点も250m程度で、一寸した運動と森林浴には打ってつけである。大仏を過ぎ、由比ガ浜海岸に出た あと、稲村ガ崎に向う。逆光の中で、シルエットのように浮かび上がるペアを見ていると、何となくセンチメンタ ルな気分になるのは私だけであろうか。海岸沿いを片瀬江ノ島駅へと急ぐ。

総歩数:約20,000歩
登りの厳しさ:☆(大仏ハイキングコース)

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