*** 2007年8月12日, 14日, 15日 機中 & 東お多福山写真 ***

8月12日 機中(ANA404便)
1.樽前山&羊蹄山 2.樽前山&恵庭岳 3.室蘭市周辺 4.倶多楽湖 5.洞爺湖

8月14日 東お多福山
6.芦屋川 7.ノウゼンカズラ1
(山芦屋)
8.ノウゼンカズラ2
(山芦屋)
9.高座の滝への道 10.高座の滝1
11.高座の滝2 12.ロックガーデン
登口
(高座の滝周辺)
13.ロックガーデン
鎖場
(高座の滝上部)
14.ロックガーデン
展望台
15.ロックガーデン
岩場
16.茅渟(チヌ)の海1 17.ロックガーデン1 18.ロックガーデン2 19.ロックガーデン3 20.梯子場
(風吹岩への道)
21.風吹岩 22.荒地山 23.太陽と緑の道1 24.太陽と緑の道2 25.太陽と緑の道3
26.雨ヶ峠 27.東お多福山山頂 28.茅渟(チヌ)の海
(関西&神戸空港)
29.ヘクソカズラ 30.ヤマハギ
31.ツリガネ
ニンジン1
(東お多福山)
32.ツリガネ
ニンジン2
(東お多福山)
33.ミヤマアカネ 34.ツチガエル? 35.猪の親子

8月15日 機中(ANA036便)
36.琵琶湖 37.積乱雲1 38.富士山1 39.富士山2 40.積乱雲2

 8月14日(火)、お盆で実家に帰省中、久々に六甲山に挑戦する。ただ、ここ2~3日は、正に灼熱地獄の状態で、自分の体力をあわせみても、どこまで登れるか判からないので、兎に角目的地を定めないで出発する。
13時半に実家(大原町)を出て、一路"高座の滝"に向かう。途中、芦屋川に架かる橋を渡っていると、水遊びに興じている親子連れを見かける。どうやら、"鮠(ハヤ)"を獲っているようだが、この姿を横目で眺めつつ、汗だくの状態で、坂道を踏みしめる様に登って行く。この分だと、"高座の滝"までに、ペットボトルが空になりそうである。
 それでも、14時過ぎに"高座の滝"に辿り付く。滝壺前で小休止していると、ふと6年前にいすゞ関係者(M,W,Aさん)と、ロックガーデンに挑戦した際の記憶が蘇る。その時も本日同様、うだるような暑さであったが、全員無事"東お多福山(697m)"登頂を果たすことができた。ただその後、Mさんは体調を崩され、約2ヵ月半後に急逝されてしまった。今年が丁度Mさんの七回忌に当たる。本来なら、Mさんの追悼登山のため、何としてもこの山頂を極めたい所であるが、今の体力ではとても行きつく自信はない。
最初の急な石段を登り切った所で、登山ルートを少し外れて、高座川の砂防ダムに立寄る。タイミングが良ければ、ここで野生猪に遭遇できるのだが、今回は残念ながらがもぬけの殻である。そこで、元来たルートに戻り、ロックガーデン他の写真を撮りつつ、"風吹岩(437m)"に向かう。
 高座の滝から約1時間で、風吹岩に到着する。この岩に登ると、軽やかな風が吹き抜け、ほてった体を冷やしてくれる。今流行の"千の風"ではないが、この風から正に精気を得たような感じである。急に元気が出てきたので、Mさん追悼のため、"東お多福山"まで足を延ばすことにする。
 風吹岩から、"太陽と緑の道"を通って、雨ヶ峠(613m)に向かう。誰が名付けたか判からないが、中々趣のある名前である。約45分で雨ヶ峠に到着する。ここから、本道をそのまま行けば"六甲山最高峰(931m)"、右の脇道を進むと"東お多福山"である。"六甲山"は次回に取っておき、予定通り"東お多福山"に向かう。暫く登ると、急に視界が開け、笹原の中を進むことになる。ただ、背丈ほどもある笹が登山道を覆い、うっかりすると、ステップを踏み外しそうである。
 16時45分に、やっと"東お多福山"に到着する。山頂に立つ道標も、心なしか色あせ、時の経過を実感させる。
この道標に向かって、Mさんのご冥福をお祈りしたのち、下りにかかる。眼下に広がる茅渟の海にも、時代の変化が見て取れる。即ち、昨年2月には神戸空港が開港し、今年8月には2本目の関西空港滑走路がオープンしている。
伊丹空港も入れると、滑走路は計4本となり、この狭い大阪湾に航空機がひしめき合うことになる。空中衝突事故が起きないことを、願うばかりである。
 帰路では、可憐な花々を中心に撮影する。先ず、可憐なラッパ状の白花を狙う。別途、WEB上で花名を検索したところ、何と"ヘクソカズラ"という、奇妙な名前が付けられている。この花を揉むと、"それらしい匂"を発することから、このような名になった模様だが、名付親の"品格"を疑うばかりである。ここから少し下ると、今度は"ツリガネニンジン"が顔を出す。2001年7月に、三つ峠で見たものとは、少し形が異なる様だが、同種か否かについては、Aさんにコメントをお願いしたい。
 約1時間で、高座の滝手前まで辿り着いたところ、突然小さな蛙が足元に飛び出してくる。水場のないがれ場で、どのように生息しているか不思議である。正に生命溢れる、ロックガーデンである。ひょっとして、猪にも会えるかも知れないと、砂防ダムを覗いてみたところ、運良く瓜坊を連れた番いの猪に出くわす。早速カメラを構えると、父親と思しき大猪が、体を震わせながらこちらに向かってくる。先頭の猪が、ぼけて写っているのはそのせいである。身を挺して家族を守ろうとする姿に、感動すら覚える。薄暗くなってきたので、足元に用心しながら石段を下る。
 今回は炎天下の中、久々に六甲に挑戦した。体力に不安はあったものの、結局"東お多福山"まで登りきり、Mさんの七回忌を、静かにお祈りできた一日であった。

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