*** 2008年4月6日 オロフレ山 ***

1.道南の山並
(カルルス温泉付近)
2.オロフレ山1
(カルルス温泉付近)
3.残雪
(道道2号線)
4.オロフレ
トンネル手前
5.オロフレ山2
6.オロフレ峠 7.旧道道2号線 8.オロフレ山3
(旧道道2号線)
9.雪景色1
(旧道道2号線)
10.雪景色2
(旧道道2号線)
11.雪景色3
(旧道道2号線)
12.オロフレ山4
(旧道道2号線)
13.オロフレ
展望台1
14.登別方面1
(オロフレ展望台)
15.羅漢岩の断崖
(オロフレ展望台)
16.閉鎖された
旧道道2号線
17.ダケカンバ1 18.ダケカンバ2 19.ダケカンバ3 20.オロフレ山5
21.オロフレ山6
(旧道道2号線分岐)
22.オロフレ山7 23.徳舜瞥&
ホロホロ山
24.羊蹄山遠望 25.尻別山遠望

 4月6日(日)、晴天に恵まれたため、今春最後の雪景色を求めて、急遽オロフレ山(標高1230.8m)に向かう。オロフレ山は、2月中旬に訪れた徳舜瞥山/ホロホロ山の南方に位置するため、この好天なら、オロフレ山頂から、白銀に輝く両山が望めるはずである。そこで、ザックに、一眼レフデジカメ,交換レンズ3本,軽アイゼン,スパッツ他を押し込む一方、ザックの脇に"熊除け"用の鈴を括りつけ、勇んで室蘭を出発する。所で、"オロフレ"の語原をインターネットで検索すると、アイヌ語で"赤い水"、或いは"火山灰で赤く焼かれた山"を意味するそうである。単純に言って、八ヶ岳連峰・赤岳の如く、後者の方が現実的に思えるが、雪に覆われた山容からは、それを確認できないのが
残念である。
 30分程走ったであろうか。登別川に架かる新登別大橋を過ぎると、中国風の寺院が目に留まる。一種異様な光景なので、一時停車して改めて眺めて見たが、建物は老朽化し、閉鎖されてからかなりの時間が経過している模様である。結局、写真に収めることなく車内に戻り、この先のT字路を左折して、一路オロフレ山へと向かう。途中のカルルス温泉付近からは、白銀に輝くオロフレ山が垣間見られる。ガイドブックでは、オロフレトンネル手前に、登山口に向かう旧道がある筈だが、行けども行けどもそれらしき道が見つからない。仕方がないので、このトンネルを通過して、別のルートを探すことにする。2~3キロも走ったであろうか、旧道と思しき分岐が現れる。ただ、この先にはゲートが設けられており、その前を数台の車が、行く手を阻むかのように占拠している。これでは、とてもオロフレ登山は無理と諦めかけていた所、ゲート裏手に屯す男性の姿が目に留まる。春山登山に備え、登山道の整備かと思いきや、何とスノーモビルの御一行で、コッヘルを囲んで、宴酣というところである。ただ、この先は深雪に覆われ、とても徒歩では進めそうにない状況である。そこで、年長者と思しき方に雪の状態を伺うと、意外と本日は雪が締まっているとのことである。ただ、その装備では、とても山頂までは往きつけないと仰る。この貴重な助言を得て、兎に角、約3キロ先の展望台に向かうことにする。積雪はまだ1m以上もあろうか。嘗ての道路標識が、僅かに顔を出す程度である。一歩踏み出すと、先程のアドバイス通り、10cm程潜り込むだけで、快適にステップを切って行ける。やや、千鳥足気味ではあったが、着実に距離を稼いで行く。約1時間の雪中行軍の末、登山口となる展望台(標高930m)に無事到着する。ただ、展望台とは名ばかりで、東南に登別方面が望める程度である。また、肝心の徳舜瞥/ホロホロ山は、オロフレ山手前の小山に遮られ、その雄姿は全く望めない。
そこで、少し展望の利くところまで登ろうと、一歩踏み出した途端、膝上まで潜り込んでしまう。先程の方が仰った通り、これ以上は、カンジキなしでは無理と悟り、ここから引返すことにする。ただ、風の通り道だけあって、撮影に熱中している間にも、急速に体温が失われていく。そうこうする内に、先程の御一行がスノーモビルを連ねて、こちらに向かってくる。どうやら、私の帰りが遅いので、心配して探しにこられたようである。そう言えば、同日函館にて、山菜取りの男性が、熊に襲われ死亡したばかりである。心優しき道民の方々に感謝しつつ、元来た道を引き返す。分岐点まで辿りついた所、また御一行と再会したので、改めて御礼を言って帰途に着く。
 オロフレトンネルに向かっていると、オロフレ山の稜線上に、真白な徳舜瞥/ホロホロ山の頂が顔を出す。写真からも、ホロホロ山の方
がややノッポであることが確認できる。最後に、トンネル手前の駐車場から、春霞に曇る羊蹄山他を撮影していると、先程の方が、車から降りてこられる。立話の中で、オロフレ山について、色々御教授頂く。この方のお話では、登山ルートの途中に、嘗ての硫黄採掘場があり、最後の登りは中々急峻とのことである。前述の"火山灰で赤く焼かれた山"かどうか不明だが、火山性の山であるのは間違いなかろう。そう言えば、深田久弥が、"百名山のうち約7割が火山である・・・"と述べていたのを思い出す。特に北海道の名山は、日高山脈を除き、火山が作ったと言っても過言ではなかろう。改めて、この方に丁重にお礼を言ってお別れする。次回は、"シラネアオイ"が咲き乱れる時期(?)に訪れ、是非登頂を果たしたい。

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