*** 2010年4月1日 タキシラ遺跡他 ***

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1.朝日に輝く
インダス川
2.乗合バス 3.渓谷に架かる
電動ケーブルカー
4.谷間の村 5.カラコルム
ハイウエー側
6.ケーブルカー
への試乗1
7.ケーブルカー
への試乗2
8.ケーブルカー
への試乗3
9.村の少年達 10.ランの一種
(またはシソ科)
11.青い花1
(ルリハコベか?)
12.青い花2
(ルリハコベか?)
13.アルファルファ
に似た花
14.ロバの荷車 15.山羊の一種?
(ジュリアン僧院
入口)
16.ストゥーパの
基盤1
(ジュリアン僧院)
17.基盤を支える
仏と動物
(ジュリアン僧院)
18.基盤の仏1
(ジュリアン僧院)
19.基盤の仏2
(ジュリアン僧院)
20.基盤の仏3
(ジュリアン僧院)
21.化石の跡
(ジュリアン僧院)
22.破壊を免れた仏
(ジュリアン僧院)
23.瞑想の部屋
(ジュリアン僧院)
24.料理の部屋
(ジュリアン僧院)
25.Nさん&Sさん
(月光仮面風)
26.記念撮影1
(ジュリアン僧院)
27.記念撮影2
(ジュリアン僧院)
28.ブーゲンビリア1
(タキシラ博物館前)
29.ブーゲンビリア2
(タキシラ博物館前)
30.ブーゲンビリア3
(タキシラ博物館前)
31.ブーゲンビリア4
(タキシラ博物館前)
32.ブーゲンビリア5
(タキシラ博物館前)
33.ブーゲンビリア6
(タキシラ博物館前)
34.ブーゲンビリア7
(タキシラ博物館前)
35.ブーゲンビリア8
(タキシラ博物館前)
36.ブーゲンビリア9
(タキシラ博物館前)
37.ブーゲンビリア10
(タキシラ博物館前)
38.ギリシャ風仏頭1
(タキシラ博物館)
39.ギリシャ風仏頭2
(タキシラ博物館)
40.ギリシャ風仏像1
(タキシラ博物館)
41.ギリシャ風仏像2
(タキシラ博物館)
42.赤い花
(タキシラ博物館)
43.紫の花
(タキシラ博物館)
44.裏庭
(タキシラ博物館)
45.バラと蜜蜂
(タキシラ博物館)
46.記念撮影
(タキシラ博物館前)
47.デコバス1
(タキシラ博物館前)
48.デコバス2
(タキシラ博物館前)
49.シルカップ遺跡
入口
50.巨大ストゥーパ
の基礎
(シルカップ遺跡)
51.小形ストゥーパ
(シルカップ遺跡)
52.巨大ストゥーパ跡
(シルカップ遺跡)
53.ヒルガオ1
(シルカップ遺跡)
54.ヒルガオ2
(シルカップ遺跡)

 4月1日(木)、本日は私の・・回目の誕生日である。また、今日で室蘭工大を退官し、何か重荷が取れたような安堵感がある一方、一抹の寂しさを覚える。昨晩の騒動に関しても、無関心を装う者,私に賛同する人,急にN氏に見方する人等様々であった。いざとなると、夫々の想いが交錯し、中々意見を纏めるのは難しいものである。ただ、いかんせん、要求を貫徹できなったのは、私の不徳のいたす所である。また、昨夜も殆ど眠れなかったため、やはり観光ツアーは避け、単独で約7時間かけて空港に向かうことにする。H氏に、空港までの車の手配をお願いし、部屋に留まっていた所、SさんとNさん(添乗員ではない)が、私がツアーに同行しないことを聞きつけ、心配して部屋まで駆けつけて下さる。何とも、心優しい方々である。結局、お二人の暖かいとりなしで、ツアー復帰を決意する。
本日は、ひたすら遺跡の見学である。途中トイレ休憩したKKHには、インダス川を挟む渓谷の間に、ケーブルが渡してある。長さ数百mもあろうか。暫く眺めていると、対岸の村から、人を乗せたゴンドラが、こちらに向かってくる。要するに、KKHとこの村を結ぶ、唯一の交通手段のようである。我々も試乗してみたいと、Hさんに申し入れると、快く現地の人に交渉してくれる。昨日の抗議が少しは効いたようである。このように、N氏も最初から、顧客の要求を素直に聞いておれば、お互いに、いやな思いをしなくて澄んだわけである。ただ、本日の移動中も、彼の居眠り時間は減ったものの、それが止むことはなかった。まあ、本人の責任感と緊張感の無さの現われなのであろう。
夕食後も、ショッピングの時間も取ることなく、空港へ直行。最初から最終まで、ただひたすら、自分(会社)のペースを貫いたといえる。 一方、私の体も終に異常をきたし、強烈な下痢が続くことになる。尾篭な話で恐縮だが、睡眠中に漏らしてしまったのは、今回が始めてである。帰国後、改めて医者にかかったところ、睡眠不足とストレスにより免疫機能が低下し、普段何でもないウイルスに消化器系全体がやられ、機能低下に陥った結果とか。どうりで、食物も受け付けなかった訳である。まあ、コレラ等の疾患でなかったのは、不幸中の幸いであるが、私以外の何人もの方が、同様に体調を崩されたとか。これは、N氏だけではなく、ハードな企画自体にも問題があったと言える。そんな思いもあり、今後のツアー客のためにも、要望書を同社社長並びにN氏の責任者に、メールで送りつける。その一部を以下に紹介する。
 『初めてメールを差し上げます・・でございます。このたび、・・・に参加いたしましたが、余りにも貴社の添乗員N氏の対応が拙く、このままでは次回の参加者にも不快な思いをさせるだけでなく、危険に陥れる可能性が大なるため、敢えて苦言を呈しさせて頂きたいと存じます。以下に、時系列的に説明いたしますので、最後まで熟読頂きます様、お願い申し上げます。なお、以下の説明文中の敬語は、省略させて頂きます。<内容省略>
 まだまだ有りますが、この辺りで止め、最後に纏めを申し上げます。彼の英語力(特にヒアリング)不足による頓珍漢な対応は、経験を経ることによりある程度改善できますが、客の立場や安全を理解しよとしない強引な姿勢は、本人が自覚しない限り修正困難で、現状では明らかに添乗員失格です。聞く所によると、トレッキングツアーの添乗員も担当されているとか。彼の行動パターンを見ていると、何時”トムラウシ山”のような悲惨な事件が起きるとも限りません。<中略> 話は変わりますが、私は以前の大学の大学院で”技術開発論”を担当しておりました。ここで院生に力説致しましたのが、故ピーター・F・ドラッカー博士の唱える「顧客中心主義」です。三菱自動車のハブ/クラッチハウジングの亀裂問題,JR西日本の大事故他、その背景を院生に詳述しましたが、問題の核心は、顧客の安全を無視した「利益優先主義」と「隠蔽工作」にあります。これは、もの作り産業だけでなく、大学を含めたあらゆる機関、業種にも当てはまります。新聞沙汰になったパロマ,雪印食品,ミートホープ,石屋製菓等枚挙に暇がありません。私自身、大学にとって顧客である学生が、自分を写す鏡と考えております。生意気なようですが、御社のようなサービス業こそ、より「顧客中心主義」に徹すべきとも考えます。でないと、未来はありません。以上長々と記述いたしますたが、彼の処分を含めて、再発防止策について、誠意あるご解答をお寄せ頂きます様、改めてお願い申し上げます。N氏の、今後の成長を期待して止みません。』 以上の、抗議文に対して、同社社長名で丁重なる詫び状が届いたので、この件はこれで落着としたい。見方を変えれば、人間の醜さと優しさを同時に知る貴重な旅であったとも言えるが、失ったものも多く、二度と経験したくない"センチメンタルジャーニー"となった。草枕の最初の一節に、「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。 意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」とあるが、私の今の心境に正にぴったりである。私自身、元来至って静かな人間だが、今後も問題が生じた際は、少々住み難くなっても、意地(正論)を通したいと思う。

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