*** 2010年4月18日 巣雲山 ***
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4月18日(日)、久々にさんしょの会の例会に参加する。改めて、HPをチェックしたところ、前回の参加が2001年12月15日のなので、8年4ヶ月ぶりの復帰となる。今回は、伊豆・宇佐美の巣雲山(標高580.5m)とか。直近のフンザでは、後塵を配する結果となったが、この山は標高も低いため、皆さんに御迷惑をお掛けすることも無かろう。 早朝5:00に起床し、5:40の始発バスでJR戸塚駅に向かう。駅には、思いの外早く到着したが、電車を待つ間駅周辺を眺めていると、新しい建物ばかりが目立つ。8年間のブランクで、まるで異邦人になったような気分である。電車は藤沢を過ぎ、大磯,二宮と湘南のリゾート地を通過して行く。途中、H氏と車内で出くわす。聞けば、既にいすゞ自動車を退職され、特許関連の会社に勤務されているとか。お元気そうで何よりである。その後、途中でW,Tさんにもお会いする。結局、本日の参加者は、むくつけき男性4名のみということになる。所で、今回の巣雲山は、標高はそれほどでもないが、富士の展望が抜群とか。ただ、これまで誰も登ったことがなく、幹事のTさんも相当古い資料(約40年前?)を元に、ルートを確認されている。それでも、道なりに登っていくと、登山道らしき林道が現れる。道端には、可憐な"タチツボスミレ"が群落を作っている。所で、ここまで明確に名前を記述できるのは、スミレ博士のAさんのお陰である。近くには、濃紫ものも見られるが、残念ながらそこまでは判別できない。更に林道を登っていると、何台かの車が、我々を追い越していく。行き着いた先は、何と全ての木々がなぎ倒され、斜面全体が褐色と化している。聞けば、昨年の台風の爪痕とか。良く見ると、反対側の尾根にも、何箇所か倒木地帯が見受けられる。斜面の上部の既に植林された箇所には、鹿の食害防止のために、全体にネットが掛けられている。丹沢の金網製に比較するとチャチで、簡単に鹿に食い破られそうである。 約1時間で、伊豆スカイラインの合流点に出る。道路脇には、色鮮やかな黄色の花が満開である。近づいてみると、早春のウイーン(2007-3-18)で見かけた、"レンギョウ"のようである。ウイーン市民は、この花で春の到来を知るとか。ここで小休止後、尾根道を登っていくと、急に視界が開け、南方の山腹に"ヤマザクラ"が、モザイク模様のように点在している。桜の名所"吉野"とまではいかないが、中々の絶景である。Tさんは、最近奥様と共にこの地を訪問されたとか。私自身、吉野は、高校時代の課外学習で一度訪れたきりだが、"ヤマザクラ"には目もくれず、ミノルタ製一眼レフSR7で、南北朝時代の史跡を中心に撮影したと記憶している。謂わば、私が写真に興味を持った原点とも言えるが、近年、艶やかな"ソメイヨシノ"より、素朴な"ヤマザクラ"に惹かれるのは、Aさんの影響かもしれない。 約2時間で巣雲山山頂に到着する。ただ、残念ながら、富士は雲間に隠れたままである。中央の展望台には、山名プレートも無くなり、富士山の位置も特定できない。南東には、大室山、更にその先には大島らしき姿も望める。まあ、それでも、春霞の中に浮かび上がる"ヤマザクラ"を撮影でき、来た甲斐があった。ここで、早目の昼食をとり、宇佐美駅へと下る。この間、Wさんと、先月大山邸を訪問した際の出来ごとについてお話しする。Wさんは、M氏の大学の先輩で、彼の葬儀にも参列されたとか。駅近くの龍眼寺まで下ってくると、今度はふっくらした"ヤエザクラ"が、境内を覆っている。"ヤマザクラ"同様、葉が花より先に出るのが、やはり自然である。写真を整理してみると、今回は、"花のトレッキング"とでも言えようか。 |