*** 2011年1月30日 三浦アルプス ***

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1.仙元山
ハイキングコース
始点
2.仙元山
ハイキングコース
入口
3.ヤエザキスイセン 4.富士山遠望1
(仙元山)
5.富士山遠望2
(仙元山)
6.富士山遠望3
(仙元山)
7.箱根金時山
(仙元山)
8.江の島
(仙元山)
9.アオキの実1 10.アオキの実2 11.急階段
(250段)
12.コスミレ(?)
(急階段)
13.椿の落花 14.千手観音像1
(観音塚
15.千手観音像2
(観音塚
16.竹林コース 17.ベイブリッジと
東京タワー
(乳頭山)
18.ランドマーク
タワー
(乳頭山)
19.海ほたる上の
着陸機
(乳頭山)
20.東京スカイツリー
遠望
(乳頭山)
21.米原子力空母
ジョージ・
ワシントン他
(乳頭山)
22.田浦への山道1 23.田浦への山道2 24.記念撮影
(田浦駅手前)

 1月30日(日)、今年最初のさんしょの会例会に参加する。今回は、Wさんの庭とも言える、通称"三浦アルプス"南尾根縦走である。年初めの足慣らしとして最適と思い、気楽に参加したものの、どうしてどうして、中々ハードなコースである。理由は、追って明らかとなる。
 8時過、寝不足のまま、JR大船駅行のバスに乗り込む。深夜、アジアカップ決勝戦を、最後まで観戦した関係で、睡眠時間は2~3時間というところか。それでも、北海道摩周岳以来の3カ月ぶりの登山であり、勇んで出発する。集合場所のJR逗子駅前では、既にWさん,Tさん,Hさんが待っておられる。結局、昨年4月の"巣雲山"と同じ、むくつけき男性4人衆の山行きと相成る。ここで、9:00発のバスに乗り換え、三浦アルプス南尾根の登山口に向かう。途中、中高年の団体が乗り込んできて、狭い車内はいっぱいになる。流石に、人気のトレッキングコースだけのことはある。我々は、"風早橋"で先に下車し、ここから登山を開始する。急斜面の舗装路を登りきると、右手に小じんまりした教会が現れる。その窓には、カラフルなステンドガラスがはめ込まれているが、豪壮なヨーロッパの教会のそれに比べて、何となく安っぽく見える。むしろ、昨年フンザ・バルチット城でみた、色ガラスに近いか。この先から、愈々三浦アルプス南尾根縦走が始まる。一か月以上も雨が無いせいで、山道はカラカラに乾いており、前を行く登山者が砂煙をあげる。これを吸い込んではなるまいと、少し距離を空けて登ることにする。ふと道端に目をやると、こんな環境下でも、スイセンが、枯れることもなく開花している。
 15分程で、最初のピーク・仙元山(118m)に到着する。正に絶景、紺碧の相模湾を挟んで、富士山が悠然と鎮座している。左手には、ドーム状の箱根金時山(1213m)が望める。その稜線を右に辿っていくと、略中央に、矢倉岳(817m)も確認できる。約10年前、WさんTさんと共に、一日で両山を踏破したルートで、当時の厳しかった登山の記憶が甦る。ただ、肝心の富士山山頂は、雲間に隠れたままで、晴れる気配も見られない。仕方がないので、撮影を諦め、尾根道を先に進む。
 10時前、階段下に到着する。見上げると、急階段が延々と続いており、その終点も確認できない。何でも250段もあるとか。皆さんに後れを取るまいと、気合いを入れなおして登り始めたものの、トレーニング不足と寝不足が重なったせいで、膝が満足に上がらない。ふと、足元に目をやると、可憐なスミレが風に揺れている。
この時期に、スミレの花とは珍しいが、何はともあれ、スミレ博士のAさんのお土産に、数枚撮影する。この花に元気をもらいつつ、何とかこの急階段を登りきる。
更に、アップダウンが連続する尾根道を30分程進むと、観音塚に到着する。ここには、露座の千手観音像が安置されており、その下には、賽銭がばらまかれている。
WEB情報によれば、その脇には、寛政の年号が刻まれているとか。ということは、この道は嘗て江戸時代の交易路で、この像も数多の旅人の安全を祈願して、設置されたようである。この先もアップダウンが続き、その内、下りの際にも、大腿筋が痛くて、交互に足を運べなくなる。仕方がないので、一歩一歩ゆっくりと下る。
2008年の羊蹄山(1898m)では、帰路、膝が笑って転倒する場面もあったが、これとも違う痛さである。何れにしても、私の足の筋力が落ちたか、その筋肉に異常をきたしたかのどちらかであろう。
 12時を過ぎたが、行けども行けども、見晴らしの良い休憩場所が見つからない。仕方がないので、桜の木の下の一画を確保し、宴開始と相成る。Tさんの魔法のザックからは、次々と日本酒,焼酎,コーヒー等が出てくる。酒が苦手の私は、温かいコーヒーを、有難く頂戴する。それにしても、Tさんは、サービス精神満点の心やさしき方である。隣の御夫婦の話だと、このコースはアップダウンが激しく、夏山のトレーニング用に最適とか。道理で、体力不足の私にとっては、ハードな訳である。ここで、40分は粘ったであろうか。体が冷えてきたので、重い腰を上げる。
 13:30、何とか金網製の階段を登り切ると、三浦アルプス最高峰・乳頭山(211m)に到達する。眼下の横須賀港の先には、大海原が広がっている。超望遠で被写体を探ると、"海ほたる"の真上を飛行する機影が確認できる。遥か遠くには、今話題の"東京スカイツリー"が、悠然と聳えている。Wさんは、既にここを探索済とか。流石に、フットワークの軽いWさんである。私の隣では、Hさんが、おもむろに小型双眼鏡を取り出し、周辺を覗き始める。それを見た"登山女子"が、それをちゃっかりと奪い取り、仲間同士で使い回している。Hさんも、まんざらでもなさそうで、彼女達に、使い方の手解きまでしている。Hさんが、少々やにさがって見えるのは、気のせいであろうか。その後、田浦梅林に向けて山道を下るが、行けども行けどもその標識が現れない。そこで、Tさんが傍の登山客に確認したところ、ずっと上に分岐点があるとか。今更そこまで引き返すのも大変なので、今回は梅の花観賞は諦め、田浦駅への道を下ることにする。

総歩数:約17,000歩、登りの厳しさ:▲~▲▲

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