*** 2011年10月10日 境川流域ロングウオーク ***

1.金木犀1
(俣野公園)
2.金木犀2
(俣野公園)
3.農村風景
(俣野町)
4.柿
(俣野町)
5.彼岸花1
(俣野町)
6.彼岸花2
(俣野町)
7.松葉牡丹1
(俣野町)
8.松葉牡丹2
(俣野町)
9.旧ホテル
エンパイア1
(西俣野)
10.干し藁1
(西俣野)
11.干し藁2
(西俣野)
12.東俣野方面 13.旧ホテル
エンパイア2
(西俣野)
14.旧ホテル
エンパイア3
(西俣野)
15.遊行寺総門 16.大銀杏
(遊行寺)
17.金木犀の絨毯1
(遊行寺)
18.金木犀の絨毯2
(遊行寺)
19.放生池1
(遊行寺)
20.放生池2
(遊行寺)
21.放生池の鯉1
(遊行寺)
22.放生池の鯉2
(遊行寺)
23.本堂1
(遊行寺)
24.回廊
(遊行寺)
25.梵鐘
(遊行寺)
26.本堂2
(遊行寺)
27.一遍上人像1
(遊行寺)
28.一遍上人像2
(遊行寺)
29.柘榴
(藤沢)
30.東海道線
(藤沢)
31.柏尾川
(藤沢)
32.雀の日向ぼっこ
(藤沢)
33.江ノ電
(鵠沼)
34.ブラシの木
(鵠沼)
35.赤い花
(ランタナ)
(鵠沼)
36.係留ボート
(片瀬)
37.池の鴨1 38.池の鴨2 39.江の島
(片瀬海岸)
40.連絡船
(片瀬海岸)

 10月10日(月)、本日は体育の日でもあり、久々に境川沿いを江の島まで歩くことにする。境川は、上流部が東京都と神奈川県の境を流れることから、この名が付いた模様だが、流域には遊歩道が整備され、ここを早足で歩くと約2時間で江の島に至る。だが本日のように道草しながらでは、3時間弱という所か。
 先ず俣野公園に向かう。ここでは、この2週間程、金木犀がえもいわれぬ芳香を放っていたが、今は木の周辺を落花が覆い、中秋の到来を告げている。この公園を通り抜け、境川に向かって下って行く。周辺の西俣野から東俣野にかけては、未だに長閑な田園風景が広がり、収穫が終わった圃場には、藁の束が整然と立て掛けられている。川の反対側には、旧ホテルエンパイヤのタワーが、威容を誇っているが、今は横浜薬科大の本部に様変わりし、隔世の感を禁じえない。
 約1時間で通称・遊行寺(正式名・清浄光寺)に到着する。ここは、言わずと知れた"時宗"の総本山であり、開祖一遍上人像が本堂に向かって右手に立っている。本山のWEBには、「一遍上人は、"浄土宗"の一流、西山派祖證空上人の孫弟子に当ります。」とあり、"浄土宗"の流れを汲むことが分かる。そこで、改めて時代を追ってみると、鎌倉初期に法然が"浄土宗"を起こし、それを親鸞が"浄土真宗"に進化させ、やや遅れて鎌倉末期に、一遍が"時衆"(後世に"時宗"に改名)を開いている。従って、この三宗派は、念仏"南無阿弥陀仏"を唱える点は共通しているが、その布教法は大きく異なっている。即ち、"時宗"は他派とは違って、僧が各地を"遊行"して、"踊り念仏"だけで往生できると説き、下人や非人をも信徒に迎へている。従って、本来寺は必要としなかった訳だが、一遍上人亡きあと、指導者を失った"時宗"は、存亡の危機にさらされることになる。Wikipediaによると、14世紀前半になって、この地域の豪族"俣野五郎景平"の庇護を受けて、本山を開山したとある。やはり、寺院であれ学校であれ、指導者を養成するには、それなりの施設が必要なのであろう。時代は移って明治となり、"時宗"は"廃仏毀釈"の嵐をまともに受け、廃寺が相次いだこともあって、現在では信徒数6万人程度の弱小教団になり下がっている。だが、遊行寺は、流石に総本山だけあって、広大な境内には荘厳な伽藍が見うけられる。庭園内の"放生池"では、大小の錦鯉が優雅に水面を回遊している。だが、カメラで追って行くと、大きな鯉が小さな鯉の下に回り、強引に体を持ち上げている。多分、縄張りに侵入した新参者を追い払っているのであろうが、こんな小さな池の中でも、壮絶な生存競争が繰り返されているようである。余談であるが、遊行寺の直ぐ傍には旧東海道が通じており、通称"遊行寺の坂"は、新春開催の箱根駅伝の際に、デッドヒートが繰り返される場所でもある。
 遊行寺で20分も道草したであろうか。少々体が冷えてきたので先を急ぐ。ここから、境川沿いをひたすら南下する。"鵠沼"手前まで来ると、川面の各所で、鯔がジャンプするシーンが見られるようになる。その内、鵠(白鳥の意)ならぬ真っ黒な鵜が姿を現す。どうやら、この鯔を狙っているようであるが、捕獲シーンを物にするには、何かと時間がかかるので、撮影は諦めて先を急ぐ。そうこうするうちに、川の両側に係留ボートが目立つようになる。いよいよ、河口に近づたようである。江ノ電のガード下を潜ると、サボテンのような奇妙な植物が目に留まる。即ち、開花前は、真っ赤な蕾が数十個集まっているが、それが開花すると、黄赤等色違いの花に変化していく。何とも奇妙な花であり、Aさんにメールで問い合わせると、後日"ランタナ"との返事が返ってくる。そこで、改めてWikipediaで調べてみると、中南米原産で、オーストラリアや東南アジアでは、やっかいな雑草として問題になっているとか。道理で、先日の台風15号がもたらした強風と塩風にも耐え、したたかに多くの花芽を付けている訳である。ここから、江の島に向けて歩調を早める。

《総歩数:22,739歩(戸塚→江の島,湘南台→戸塚)》

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