*** 2012年7月23日 志賀高原四十八池&白根山湯釜 ***

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1.万座
プリンスホテルにて
2.前山リフト 3.笠ヶ岳1 4.笠ヶ岳2 5.志賀高原
自然歩道入口
6.ワタスゲの群落1 7.ワタスゲの群落2 8.ワタスゲの群落3 9.笠ヶ岳3と
小学生
10.ハクサン
シャクナゲ1
11.ハクサン
シャクナゲ2
12.ハクサン
シャクナゲ3
13.渋池 14.モウセンゴケ1
(渋池)
15.モウセンゴケ2
(渋池)
16.四十八池湿原
と小学生
17.四十八池湿原
と裏志賀山1
18.ヒオウギアヤメ 19.四十八池湿原
と裏志賀山2
20.モウセンゴケ3
(四十八池)
21.モウセンゴケ4
(四十八池)
22.モウセンゴケ5
(四十八池)
23.キンコウカ1 24.キンコウカ2 25.四十八池湿原
と裏志賀山3
26.四十八池湿原
を行く小学生
27.バイケイソウ1 28.バイケイソウ2 29.ミズバショウ1 30.ミズバショウ2
31.裏志賀山登山口 32.裏志賀山山頂 33.ガマズミの実 34.スギゴケ 35.急斜面のロープ 36.四十八池湿原 37.大山さん
(裏志賀山山頂)
38.裏志賀山
山頂の枯木1
39.裏志賀山
山頂の枯木2
40.裏志賀山
山頂の枯木3
41.白い花
(リンネソウ)
42.ベニバナ
イチヤクソウ1
43.ベニバナ
イチヤクソウ2
44.ワレモコウ1 45.ワレモコウ2 46.瓢箪池 47.四十八池出発点 48.カオジロトンボ 49.カラマツソウ1 50.カラマツソウ2
51.マルバタケブキ 52.樹の根の苔 53.ヒカリゴケ 54.ミネヤナギ 55.ニッコウキスゲ1 56.ニッコウキスゲ2 57.ニッコウキスゲ3 58.ナナカマドの
紅葉1
59.ナナカマドの
紅葉2
60.湯釜1
61.湯釜2 62.湯釜3 63.湯釜4 64.湯釜5 65.湯釜6 66.湯釜7 67.ナナカマドの
紅葉3
68.本白根山方面1 69.本白根山方面2 70.万座
プリンスホテル

 7月23日(月)、前日の草津白根山では思いのほか苦戦し、大山さんには御迷惑をかけたが、永年の夢が実現し、今朝は爽やかな目覚めを迎える。早速、大山さんと本日のスケジュールについて最終打合せを行う。その結果、先ず"熊の湯温泉"の前山リフトで"志賀高原自然歩道"入口まで行き、そこから"四十八池湿原"を目指すことにする。また、体調が良ければ、この湿原の東に聳える裏志賀山(標高2040m)にも挑戦することとする。所で、志賀高原は、スキーリゾート地として有名であるが、大山さんもいすゞ時代に、職場の仲間と共に、"熊の湯"スキー場に来た覚えがあるとか。私自身も、ここから約10㎞北の"発哺(ほっぽ)温泉"スキー場に、数度行ったことがあるが、夏場に志賀高原を訪れるのは、二人共始めてである。
 8:27、チェックアウトを済ませ車に向かおうとしたところ、何と係の方が車まで荷物を運んで下さるとか。約二年前の北海道旅行の際もそうであったが、プリンスホテルは、実に対応が細やかで好感が持てる。序に、ホテル入口での記念撮影をお願いしても、気軽に応じて下さる。8:30、ホテルを出発する。ここから白根山の分岐点まで登り、そこから"熊の湯温泉"に向けて葛篭折りの道を下って行く。40分程で前山リフトに到着したが、周辺は多くの登山客や小学生の団体でごった返している。どうやら、この地域一帯が、夏場は林間学校や湿原探訪の基地となっている模様である。この分だと、周辺には駐車できないと思ったので、少し下った広場に駐車し、そこからリフト乗場に向かうことにする。この間、駐車場探しに少々もたついたことが幸いして、リフト乗場には先程の団体客の姿は無く、黄帽を被った小学生達が順番を待っている。ここでは、少々待たされたが、僅か5分で100m余りを稼げるのは有難い。前山リフト終点からは、急峻な"笠ヶ岳"(標高2075.7m)が望める。標高自体は、裏志賀山と大差ないが、山頂付近は巨石が露出しており、成因に興味が湧くと同時に、登山意欲を駆り立てる山容である。
だが、今回は"四十八湖湿原"を優先する関係で、登頂は諦めざるを得ない。 
 9:33、ここからいよいよ"志賀高原自然歩道"が始まる。"四十八池湿原"まで距離にして約4㎞、約45分の行程である。最初の前山湿地帯では、"ワタスゲ"が見頃で、湿原全体に広がっている。その根元には、"モウセンゴケ"も確認できるが、"ワタスゲ"に負けてしまっている感がある。こうして、湿原の写真を撮っている間にも、次から次と小学生達がリフトから降りてくる。これに巻き込まれては大変と、少しピッチを上げるが、"渋池"ではついに追いつかれてしまう。聞けば、埼玉県鴻巣市からとか。若い先生に引率されての団体行動だが、早足で整然と歩いている。だが、ここでは暫し立ち止まって、一緒に理科の勉強をする。引率の先生によると、浮島が黄色く見えるのは、密生する"モウセンゴケ"のせいとか。成程ズームアップすると、"モウセンゴケ"が確認できる。ここから緩やかな坂道
を登って行くと、道端の岩穴に"ヒカリゴケ"が見られる。順番待ちで、急いでオートシャッターを切ったが、肝心の"ヒカリゴケ"がボケテしまっている。ここは帰路に、じっくりとマニュアルで撮影するしかあるまい。少しピッチを上げると、別の小学生の団体に追いつく。今度は、埼玉県春日部市からで、僅か2時間程度で着いたとか。所で、春日部市といえば、"クレヨンしんちゃん"で有名になったが、その作家・臼井儀人氏は、2009年秋に"荒船山"で、不慮の死を遂げている。
だが、彼の死後もアニメの放映は続けられ、現在にいたっている。"クレヨンしんちゃん"は中国でも人気があり、永年に渡って著作権/商標権両面で裁判沙汰になっていたが、本年相次いで中国側に勝訴している。それに対し、アップル社は、iPadの商標権問題で敗訴し、6000万ドル(約48億円)もの和解金を払っている。
同社は、名を捨てて実を取った格好だが、どちらが正面かは言うまでもなかろう。話が横道にそれたので本道に戻る。そうこうするうちに、木々の間から湿原を行く児童達が垣間見えてくる。いよいよ、"四十八池湿原"に近づいた訳である。
 10:16、"四十八池湿原"の探訪を開始する。湿原を走る木道の先には、裏志賀山が鎮座している。実に存在感があり、急に挑戦してみたくなってくる。木道の直ぐ傍には、小形の"アヤメ"が開花している。一見すると園芸種のようであるが、別途ネット上で調べたところでは、高山の湿地帯に自生する"ヒオウギアヤメ"のようである。湿原の浮島には、先程の渋池同様、"モウセンゴケ"が群落を作っている。また木道周辺には、"バイケイソウ"や大ぶりの"ミズバショウ"が見られる。どうやら、"ミズバショウ"は花期を終えると、大型化するようである。写真を撮りつつ30分程進むと、裏志賀山と大沼池との分岐点が現れる。私自身も少し慣れてきたので、山頂からの絶景を求めて、裏志賀山へのルートを取ることにする。ここからの標高差は160m、所要時間30~40分というところか。だが登り始めた途端、山頂付近を雲が覆い始め、その内完全に隠れてしまう。また、途中から傾斜がきつくなり、最後はロープの連続となる。それでも、略予定時間内で山頂に到着する。たが、残念がら山頂からは全く視界が利かない。代わりに、眼下の大沼池辺りから、小学生の歓声が聞こえてくる。ここに留まっても意味が無いので、山頂で記念撮影をして、早々に下山する。山頂尾根には、前日の草津白根山同様枯木が目立つ。だが、周辺には火山ガスを噴出する活火山は無いので、やはり酸性雨の影響であろう。ここから、"四十八池湿原"を経由して、元来た道を駐車場へと戻る。次は、帰路草津白根山の"湯釜"に立ち寄ることにする。昨日は時間の関係でスキップしたが、本日は時間を取って、神秘的な湖面を写真に収める所存である。
 14:15、レストハウス駐車場から"湯釜"を目指す。ここからは、"湯釜"は目の前に見えるが、それでも標高差は100m程度あり、20分程度はかかりそうである。
登山口には、多くのストックが置いてあり、誰でも自由に使えるようになっている。この坂道を何とか登り切ると、雄大な"湯釜"が眼前に広がる。湖面の色は、観光協会の案内には、"エメラルドグリーン"とあるが、むしろ"ライトブルー"に近い。一方、Wikipediaによると、湖水は塩酸や硫酸が溶け込んだpH1の強酸性で、生物の生存を許さない世界とか。望遠で覗いてみても、火口の壁面は、酸性に強い"イタドリ"でさえ生存できそうにない、荒々しい姿を見せている。目を西方に転じると、昨日登った本白根山への尾根が、延々と続いている。機会があれば、別の季節に、再訪したいものである。そろそろ下半身が悲鳴を上げてきたので、用心して駐車場へと下る。
 今回は22日/23日の両日、大山さんと共に草津白根山/志賀高原を訪問した。私の体力不足で、大山さんには御迷惑をかけたが、帰路の途中立ち寄った蕎麦屋では、"ヨセミテ"の海外トレッキングの話も持ち上がり、今後それに耐えうる体に作り変えて行きたい。

総歩数:約16000歩
登りの厳しさ:▲

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