*** 2010年5月25日 金時山 ***

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1.矢倉岳(地蔵堂) 2.白い花(地蔵堂)
(ニワゼキショウ)
3.白い花2(地蔵堂)
(シャガ)
4.ツマキチョウ
(地蔵堂)
5.山道1 6.山道2
7.黄色の花
(ミツバツチグリ
またはヘビイチゴ類)
8.クサボケ 9.タチツボスミレ1 10.タチツボスミレ2 11.金時山1
(展望台)
12.ヤマツツジ1
(展望台)
13.ホタルカズラ1 14.ホタルカズラ2 15.ヤマツツジ2
(鞍部)
16.ヤマツツジ3
(鞍部)
17.ヤマツツジ4
(鞍部)
18.ヤマツツジ5
(鞍部)
19.ヤマツツジ6
(鞍部)
20.ヤマツツジ7
(鞍部)
21.バイケイソウ
または
オオバギボウシ
22.金時山への急登1 23.ホウの木 24.金時山への
急登2
25.ミツバツツジ1 26.ミツバツツジ2 27.ミツバツツジ3 28.白い花1
(ウツギ類)
29.白い花2
(ウツギ類)
30.赤蛇ジモグリ
31.シロヤシオ1 32.シロヤシオ2 33.シロヤシオ3 34.シロヤシオ4 35.シロヤシオ5 36.シロヤシオ6
37.金時山山頂 38.金時山外輪山1 39.金時山外輪山2 40.ミツバツツジ4 41.ミツバツツジ5 42.ミツバツツジ6

 4月25日(水)、久々に好天に恵まれたので、箱根・金時山(標高1213m)に出かける。改めて、HPをチェックしたところ、前回が2001年11月28日なので、約8年半ぶりの登山となる。 
 9:20、南足柄に向けて車を走らせる。平日のため高速を選択せず、国道246を走るが、途中何度も渋滞に巻き込まれたせいで、連絡バスの終点となる地蔵堂には、12時過に到着する。以前は、ここから金時山の麓まで車で行けたが、何とこの先は閉鎖されている。ここからだと、金時山山頂まで徒歩で4時間はかかろうか。往復を考えると、登頂はどう考えても無理である。まあ、行ける所まで行こうと、仕切り板を乗り越え登り始めると、この道下に立派な新道が足柄峠へと続いている。以前は無かったはずだが、時の経過を実感する。結局、Uターンして車で金時山を目指す。
 登山口となるゲート前に着いたのが13:10、周辺一帯を自衛隊の装甲車が占拠している。すわ何事かと辺りを見回すと、立派なパラボラアンテナやテントもあり、富士演習場辺りから大砲の音も聞こえてくる。どうやら、ここは実弾演習の司令部と化したようである。まあ、物騒なことには立ち入らないで、身支度をして山道に分け入る。正に春たけなわ、新緑の若葉が目に染み入るようである。また、道端には、スミレ,クサボケ他が花開き、被写体には事欠かない。しかしながら、撮影する度に立ち止まるので、中々金時山が見えてこない。それでも、展望の利く猪鼻砦跡には、13:40に到着する。ただ、生憎の天気で、名峰富士は雲間に隠れたままである。鞍部を過ぎると、日当たりのいい場所に、真青な星型の花が咲いている。正に吸い込まれそうな青さで、実に気になる存在である。暫く進むと、今度は真赤な"ヤマツツジ"が風に揺れている。ここでも、大分撮影に時間を費やしたが、14:20、やっと本来の登山口といえる階段下にたどり着く。これから、愈々急登が始まるわけである。喘ぎながら中間点迄くると、潅木の中に濃紫色のツツジが目に留まる。休憩を兼ねて、じっくりとこの光景を、超望遠の420mm(300mm×1.4倍エクステンダ)で撮影する。ファインダーからも、長い着け睫のような雄花が確認できる。本数からして、"ミツバツツジ"であろうか。撮影を終え、登りを再開すると、一人の男性の方とすれ違う。私の撮影ぶりを御覧になっていた模様で、「いい写真が撮れましたか?」と声をかけられる。見ればNikon製の立派なカメラを、首から掛けられており、どうやら私と同じ趣味の方のようである。また、周辺の動植物にもお詳しい模様で、"エビネ"他聞きなれない名前が次々と出てくる。そこで、先程の星型の花の名を伺ってみると、"ホタルカズラ"と即答される。名をY.Oさんとおっしゃり、WEB上でも写真を公開されているとか。実にさわやな方である。結局、10分程も立ち話をしたであろうか、再会を願ってお別れする。暫くすると、前を行っていた中高年の女性が、奇声を発して立ち止まっている。見れば、体長30~40cmの赤蛇が、道を横切って行く。折角なので、その後を追って数枚撮影する。そう言えば、以前もこの辺りで、小型の蛇が手すりに絡まっていたので、ひょっとして蛇の通り道であるかも知れない。そうこうするうちに、地元の方と思しき男性が下山してこられたので、先程の蛇の写真を見せると、"ジモグリ"と言う名の人畜無害の蛇とか。ただ、この方によると、同じ赤蛇の"ヤマカガシ"には、マムシの10倍の毒があり、秦野では死者まででたとか。私も、以前箱根・駒ヶ岳山中で、この蛇に出くわしたことがあるが、黒地に赤の斑点がある、いかにも毒蛇という感じであったと記憶している。山頂近くまで来ると、今度は"シロヤシオ"の群落が現れる。塔ノ岳や桧洞丸程の大群落ではないが、中々絵になる光景である。
 15:00、やっと金時山山頂に到達する。ただ、カルデラ辺りから猛烈な風が吹き上げ、そのうち山頂周辺も雲に覆われてていく。早々に退散しようと思っていたところ、山頂直下の崖淵に、色艶やかな"ミツバツツジ"が目に留まる。用心して、その傍まで行ったが、強風に揺れているため、中々シャッターチャンスが訪れない。そこで、強引に1/2500秒でシャッターを切り、その場を離れる。ここから元来た道を急いで下る。今回は、久々の金時山であったが、色々楽しい出会もあり、来た甲斐があったと言える。改めて、金時山の神に感謝したい。

《後日談》帰宅後メールをチェックしたところ、早速Y.Oさんからメールが届いていた。それによると、神奈川県自然公園の指導員をされているとか。どおりで、植物にお詳しいわけである。私も、この出会いを契機に、何らかの形で、自然保護に協力できればと思う。

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