*** 2011年11月2日 名峰富士と愛鷹山の紅葉 ***

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1.位牌岳と越前岳(右) 2.越前岳1 3.茅戸の中の急登1 4.茅戸の中の急登2 5.オトギリソウ? 6.アザミ 7.ヤマラッキョウ 8.リンドウ
9.リュウノウギク 10.富士山1
(十里木展望台)
11.富士山2
(十里木展望台)
12.富士山3
(十里木展望台)
13.富士山4
(十里木展望台)
14.宝永第一火口
(十里木展望台)
15.宝永山
(十里木展望台)
16.越前岳2
17.ナナカマドの実 18.マムシグサの実 19.北斜面の紅葉1 20.北斜面の紅葉2 21.カエデの紅葉1 22.カエデの紅葉2 23.ブナの黄葉1 24.ブナの黄葉2
25.カエデの紅葉3 26.カエデの紅葉4 27.カエデの紅葉5 28.カエデの紅葉6 29.カエデの紅葉7 30.カエデの紅葉8 31.カエデの紅葉9 32.カエデの黄葉1
33.ミヤマシキミ 34.ブナの緑葉 35.カエデの紅葉10 36.北斜面の紅葉3 37.北斜面の紅葉4 38.越前岳山頂
直下の急斜面
39.カエデの紅葉11 40.富士山5
(越前岳山頂)
41.西方の山々
(越前岳山頂)
42.西斜面の紅葉1
(越前岳山頂)
43.西斜面の紅葉2
(越前岳山頂)
44.西斜面の紅葉3
(越前岳山頂)
45.富士山6
(富士見台手前)
46.富士山7
(富士見台)
47.富士山8
(富士見台)
48.カエデの紅葉12
49.カエデの紅葉13 50.ナナカマドの実 51.北斜面の紅葉5 52.北斜面の紅葉6 53.カエデの紅葉14 54.カエデの紅葉15 55.カエデの紅葉16 56.富士山9
(十里木展望台)

 11月2日(水)、好天に恵まれたので、略半年ぶりに愛鷹山(あしたかやま)を目指す。前回は、生憎の天気で、愛鷹山の正面に位置する富士山は、雲間に隠れたままであったが、今回はリベンジを期しての出発である。また、ガイドブックによると、愛鷹山は紅葉も見事とか。従って、今回は富士の絶景と愛鷹山の紅葉を求めての登山となる。ただ、この半年間、登山は全く行っていないので、体力に不安を残しながらの出発である。
 8:40、自宅横浜を後にし、一路厚木ICを目指す。相模川手前では、それなりの渋滞に巻き込まれたが、東名高速に入ると快適なドライブが続く。大井松田を過ぎた辺りから、雲一つない富士山が姿を現す。全体に靄がかかっているようだが、今回はどうやらリベンジを果たせそうである。御殿場ICで高速を降り、469号線を西に30分程走ると、正面に愛鷹山の双二峰が現れる。この向かって右手が、今回挑戦する最高峰の越前岳(標高1504m)である。進行方向の右側には、紺碧の空をバックに、優美な富士山が鎮座している。こちらは、後でじっくり拝見するとして、先ずは越前岳登山口となる十里木駐車場へと急ぐ。
 11:00、早々に身支度をして、登山を開始する。最初の急階段の右斜面では、ススキの穂が風に揺れ、長閑な雰囲気を醸し出している。また、階段左脇には、リンドウ他が、可憐な姿を見せている。この花々の写真を撮りつつ、何とか20分弱で登りきり、十里木展望台に駆けあがる。ここからは、完全シンメトリーの富士山(標高3776m)が、優美な姿を惜しげもなく見せている。それにしても、何と雄大な裾野であろうか! やはり、20mm超広角を持参した甲斐があったと言える。因みに、この画像から、裾野長/火口直径(700mm)の比率を計算してみると、25程度となり、裾野長さは17.5km以上に及ぶ。一方、火口直径が同一の羊蹄山(標高1898m(2008年9月14日撮影))に当て嵌めてみると、比率は12.5となり、裾野長も富士山の半分程度となる。つまり、富士山の上半分が、丁度羊蹄山に相当することを表している。
次に、420mm超望遠に交換すると、昨年夏(2010年8月24日参照)訪れた宝永山が、眼前に迫る。噴火口は3つ確認でき、最上部の第一火口が最大であることがわかる。
また、第一火口最頂部は、山の岩盤が露わになっており、もし宝永4年(1707年)の噴火が長引いておれば、山頂部分が吹き飛んでも、おかしくなかったと考えられる。
こんな空想に耽っている間に、体が冷えてきたので、撮影を切り上げ登山を再開する。
 11:30、十里木展望台を後にする。ここから、なだらかな坂道を暫く進むと、台形状の越前岳が垣間見られるようになる。その先の灌木地帯には、"ナナカマド"の実が赤く色付いているが、北海道のそれに比べて、鮮やかさに欠けるように思える。また、登山道脇の草叢には、橙色の"マムシグサ"の実が目に留まる。こちらは、人間様には如何にも毒々しく写るが、鳥類にとっては魅力的な色合なのであろう。12:00、通称"馬の背"に到着する。遥か西側斜面には、艶やかな紅葉が点在している。ここから、いよいよ急登が始まるが、ピッチが全然上がらない。だが、ここで引き返すわけには行かないので、喘ぎながら黙々と登る。ふと沢に目をやると、色艶やかな紅葉が風にそよいでいる。まさか、そこまで降りは行けないので、この見事な光景を超望遠で撮影する。改めて、オリジナル画像を拡大してみると、葉形から、"ナナカマド"ではなく"カエデ"の一種と判別できる。更に、足場の悪い急斜面を登るうちに、欠伸を連発する状態になったので、水分を補給しつつ、スローペースで登る。
 13:53、やっと越前岳山頂に到達する。平日だけあって、広い山頂には、一人の男性が休息しているのみである。所要時間は3時間弱、何と前回の1.5倍もかかったことになり、体力の衰えを実感する。ここで遅めの昼食を取ったあと、おもむろに腰を上げ、周囲の山々の紅葉撮影に取り掛かる。だが、残念ながら全山紅葉とはいかず、急斜面の一部が色付いているのみである。仕方がないので、富士山の絶景を求めて、尾根伝いに"富士見台"に向かう。この間、"位牌岳"の雄姿も狙うつもりであったが、結局灌木に遮られ不調に終わる。約20分で"富士見台"に到着する。立看板によると、岡田紅陽氏がここから撮影した写真が、50銭紙幣の図案になったとか。だが、この絶景ポイントの両側を枯木が覆い、意外と視界が利かない。これなら、十里木展望台からの眺望の方が、余程雄大である。そんな訳で、"富士見台"からの眺めは、やや期待外れであったが、帰路様々な富士山の雄姿を撮影出来たので、これで満足せねばなるまい。だが、越前岳が見え始めた所で、膝が痛みだし、ついに足が上がらなくなる。どうやら、最初の不安が的中する格好になったが、久々の登山で、膝の筋肉が疲労限界に達したようである。従って、帰路も適度に休息をとりつつ、足元に用心して下る。やはり、それなりの山に登るには、日頃のトレーニングが不可欠であろう。
 今回は、富士の絶景と愛鷹山の紅葉を求めて、愛鷹山・越前岳に再挑戦した。富士見台まで足を伸ばした甲斐あって、様々な富士山の絶景を捉えることができ、有意義な一日となった。機会があれば、雪を被った富士も狙ってみたい。

登りの厳しさ:▲▲(十里木~越前岳),▲(富士見台~越前岳) 

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